青森県は日本の中でも珍しく3つの海に囲まれています。3つの海とは、それぞれ太平洋、日本海、津軽海峡です。
津軽海峡側は、高さ2～3m、あるいはそれ以上の波と強烈な風が吹き付ける荒々しさが特徴の海です。
日本海から北上してきた対馬暖流が太平洋に抜ける際に、海底地形の複雑な津軽海峡に入り込むため、そこにプランクトンや小魚が群れ、さらにマグロをはじめとした大型の魚がそれらを追ってこの海域に入ってきます。マグロは小魚を大量に食べて数百キロの巨体となり黒いダイヤとなるのです。
また、津軽海峡は、古くから交易路として重要な役割を果たし、そこには人々の暮らしや独自の文化にまつわる多くの物語が残っています。
大間と函館を結ぶフェリーによる短いクルージングでは、爽やかな海風と、本州と北海道を隔てる壮大なロマン、さらに四季折々に表情を変える海の風景を楽しむことができます。
海風を感じながらリフレッシュできるこの地域は、自然と歴史、グルメが融合した特別なスポットです。

本州最北端に位置する青森県大間町は、晴れた日には海を挟んで北海道の函館山や函館の街並みを眺めることが出来ます。所要時間90分の津軽海峡フェリーの函館～大間町航路は、函館と大間を結ぶ最短ルートです。
1964年に、日本初の外洋フェリー「大函丸」が就航して以来、大間町民や下北地域の住民にとって生活の一部となり、また観光客にとっては魅力的な「海の旅」として親しまれてきました。1970年には、国道279号線の海上道路としても指定されました。